写真屋sarutaがご案内する絵本”風切る翼” |
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風切る翼 | |||
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モンゴルの草原に夕暮が訪れたとき、若いツルの群れをキツネが襲った。 そして一羽のツルが命を落とした。 仲間のツルたちは怒りと後悔で、みな無言のうちに重苦しい夜を迎えていた。 誰かがクルルの羽ばたきのせいにした。 みな同調した。クルルは体の弱いカララにえさを分け与えていたのに・・・。 クルルは仲間殺しの犯人扱いのようだった。 カララでさえ、黙ったままみんなの中に入っている。 孤立したクルルは、言い返せなかった自分が情けなかった。 自信を失っていくクルルは飛ぶこともできなくなってしまった。 冬が近づき、ヒマラヤを越えて南の地に羽ばたたなければならなかった。 飛び立っていく仲間たち。 クルルはもうどうでもよかった。 そのとき一羽のツルが舞い戻ってきた。 カララだった。 最後がとても感動的で力強く描かれています。 まるである人間の社会の断面を見ているような、大人が読んでも読み応えのある絵本です。 | |||
作・文 | 絵 | 出版社 | 出版日 |
木村裕一 | 黒田征太郎 | 講談社 | 2002.9.11 |
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